V-Ray vs NVIDIA mental ray

前回の続きです。
実際に、V-Rayとmental rayを比較してみます。

 

検証内容

■使用PC(事務用PC)
[CPU] i5-3470 3.2GHz 4C4T
[VGA] NVIDIA GeForce 630GT(Kepler)
[メモリ] 8GB
[ソフトウェア] V-Ray3.0、NVIDIA mental ray、3dsMAX Design 2014

■使用するシーン
有名なパース製作者の方がmental rayで設定した内観のシーンデータを使用します。
mental rayのチュートリアルで配布されているデータで、誰でもダウンロードできるものです。間接的にこの作者をディスってしまっている気がするので、使用するシーンの詳細は非公開とさせてください。レンダリング画像は載せずに、レンダリング時間のキャプチャだけ公開します。

■検証条件
・レンダリングサイズは500 x 375。
・できるだけ同じライティングで同じ見た目になるように、V-Rayとmental rayとで設定してレンダリング。
・マテリアル、ライトはそれぞれ最適なものを選択して使用。
・レンダリング品質は、ノイズが出ない様に調整する。
・オリジナルはガンマ補正が無効だったので、無効のまま作業する。

 

(1)オリジナルのままmental rayでレンダリング

ダウンロードしたシーンデータはすでにmental rayで設定されているので、レンダリングサイズだけ条件の500 x 375ピクセルにしてレンダリングしてみました。


レンダリング時間_mentalray_original

レンダリング時間 ⇒ 52分46秒
信じられないほど遅いです…
かなり高品質な設定になっているようで、このサイズの画像でも1時間弱掛かっています。

 

(2)レンダリング設定をドラフト用にしてmental rayでレンダリング。

オリジナルのシーンデータにはマテリアルなど色々と不備があったので、諸々調整して、FGをオンにして、ドラフト設定でレンダリングしてみました。


レンダリング時間_mentalray_draft

レンダリング時間 ⇒ 13分2秒
大幅にレンダリング時間を削減できました。ドラフト設定なので、全体的に粗いです。

 

(3)V-Rayでドラフト設定でレンダリング

マテリアル、ライト、全てV-Ray用に置き換えました。ライトの数や配置は同じです。イメージサンプラーはAdaptiveでBlackman、GIオン(IM+LC)、IMはMedium、LCはsubdivを500にしただけです。


レンダリング時間_vray_draft

レンダリング時間 ⇒ 58秒
これがV-Rayの実力です。
しかも、(2)の結果よりも綺麗で高品質です。
この様に、全くと言って良いほど勝負になりません。

 

 

追加の比較実験

ついでに仕事で使用した大規模な案件のシーンでも検証してみます。検証条件は同じです。

 

■外観パース(小規模施設)
・mentalray(FG) ⇒ 1分2秒
・Vray(BF) ⇒ 33秒

 

■内観パース1(小規模店舗)
・mentalray(FG+GI) ⇒ 14分17秒
・Vray(IM+LC) ⇒ 1分1秒

 

■内観パース2(大規模オフィス 2000万ポリゴン/170個のエリアライト)
・mentalray(FG) ⇒ 1時間34分
・Vray(IM+LC) ⇒ 4分39秒

 

 

検証結果

この結果から分かるのは、GIやFGの役割が重要なシーンほどV-Rayの方が速いという事です。そして、シーンが複雑でライトの数が増えるほどmental rayは顕著に遅くなっていきます。つまり、内観パースとと外観パースで大きな差が生まれます。

僕の感覚では、ドラフト設定のテストレンダリングに5分以上掛かると、仕事としてやっていけません。V-Rayだと、V-RayRTを使用しなくても、GIでDirectLightを描画する事によってわずか数秒のレンダリングでシーン全体のイメージを掴む事ができます。
外観や、シンプルなマテリアルだけの空間、開けた空間ではmental rayでも大丈夫ですが、通常の内観パースをmental rayでやるのには限界があるでしょう。

 

まとめ

品質に対するレンダリング速度の差は歴然で、建築パース制作のみならず、仕事で使用するなら間違いなくV-Rayをオススメします。